整形外科
主に一般的な外傷(打撲、捻挫、骨折、脱臼など)を中心に幅広く対応し、リハビリテーションスタッフと連携しながら、怪我や病気をする前の状態まで運動機能を回復させることを目指します。
治療においては、薬物療法、ブロック注射、リハビリテーション等を併用し、病期に合った適切な治療を心がけております。
運動器に痛みがある場合や怪我をした際は、早期の診断・治療が早期回復に繋がりますので、ご自身で判断されることなく、まずはご来院されることをお勧め致します。
所謂、打ち身のことでどなたでも経験があると思います。
一般的に打撲をすると皮下組織を傷つけ出血するため、皮下に青黒く出血斑が出現し、腫れてきます。一般的に軽度の打撲であれば、湿布を貼って包帯で圧迫固定を施行すれば1週間から2週間ぐらいで完治します。
捻挫の症状は、どの関節に傷を受けたのか、あるいは靭帯損傷の程度によって様々です。 一般的には、関節の痛みや腫れ、そして皮下出血といった症状がみられます。腫れや皮下出血の症状がハッキリとあらわれている場合には、じん帯が断裂している可能性があるので、早めの受診をお勧めします。
骨のズレ(転位と言います)がない場合、一般的にギブスやシーネで固定します。骨の転位のある場合、まず整復をして正しい位置に戻してからギブス固定をしますが、手術により金属製のプレート・ピン・ワイヤーなどを骨に直接打ち込んで固定する方法もとられます。
首は脳に繋がる中枢神経や血管などがある重要な器官で、大人の場合約4キロの頭を支えていますので、首から肩にかけての痛みは、ある意味人間の宿命とも言えるほど頻出する症状です。
多くは加齢に伴い首の神経を圧迫することで発症します。主な症状は、首から肩、肩甲骨の辺りの痛みやコリなどです。
椎間板とは背骨の骨と骨の間のクッションです。その椎間板が傷み飛び出てしまい、周囲の神経が刺激され、首や肩、腕などに痛みやしびれが現れる病気です。主に頸と腰で起こります。
首から肩、上肢にかけての痛み、こりや頭痛、めまい、吐き気などを伴うこともある疾患です。デスクワークの方や女性に多く、長時間にわたる作業上の身体的ストレスや、精神的ストレスも原因のひとつと考えられています。
交通事故や怪我などで首の捻挫を起こした状態です。首の痛みなどのほか、ひどいときは頭痛、肩こり、吐き気、めまいなどがみられます。痛みが強い場合は、内服薬や神経ブロック注射などが用いられます。
肩こりは生活習慣や体型が影響しています。デスクワークが長い、一定の姿勢でいる時間が長い、などの生活習慣をしていると、頭を支える筋肉に負担がかかり「肩こり」が生じます。また、女性の場合筋肉の発達が弱いため肩こりが起きやすい状況にあります。
中高年にみられる肩の痛みで、長期間にわたって続く場合があります。また、肩の拘縮(硬く固まってしまうこと)を避け、なるべく肩関節を動かせるようにすることが大切です。
腰痛で困っている方は非常に多く、日本人の実に約8割の人が経験していると言われるのがこの「腰痛」です。
多くは短期間(長くても2週間くらい)で痛みが収まるケースが多いのですが、慢性化しているケースも増えています。
20~50歳代に多くみられる疾患で、加齢による変化や運動、姿勢など、腰への負担が原因と考えられています。背骨にある椎間板といわれるクッションが傷害され、周囲の神経が刺激されるために腰や臀部(お尻)の痛み、足のしびれを引き起こし、場合によっては手術が必要となることもあります。
臀部(お尻)から太腿部にかけて痛みを生じる状態を言いますが、痛みを起こしている実際の病気の多くは腰椎疾患などで、腰椎椎間板ヘルニア、梨状筋症候群、変形性腰椎症、腰部脊柱管狭窄症などがあります。
重い物を持ち上げた時や、身体をひねったときなどに強い痛みが現れた状態で通常「ぎっくり腰」と呼ばれます。ぎっくり腰は、一時的な腰の筋肉の損傷ですので安静にすると同時に鎮痛剤や神経ブロック注射を用いたりします。
人間の身体を実際に動かしているのが、ふしぶしと呼ばれる所謂「関節」です。
関節の痛みに対する治療方法は、生活指導・薬物・リハビリテーション・装具・手術と多岐におよびます。
肘関節の内側には尺骨神経とよばれる神経があります。肘部管ともいわれる管は上腕骨にある下端の溝に沿っており、肘を曲げたときに引き延ばされます。その結果、尺骨神経はこの溝に直接触れることになります。
最初は、小指と薬指、手のひらの小指側(尺側)がしびれてきます。箸がうまく持てない、手のひらにビリビリとした感覚が起こる、小指と薬指が曲がったまま伸びず、両手で水がうまくすくえない、といった症状が出ます。
肘内障は、前腕にある橈骨の小頭が輪状靭帯から少し外れ、亜脱臼になった状態です。脱臼ではないため、比較的簡単に元の位置に整復することができます。肘内障はお子様に多く、原因は輪状靭帯が弱いために起こります。
肉体労働を続けた高齢の男性に多く、肘の軟骨がすり減ったり骨の変形が生じる病気です。原因不明で加齢に伴う一次性変形性肘関節症と、何らかの原因で起こる二次性変形性肘関節症があります。二次性の原因としては、肘関節内骨折、脱臼などの外傷や、大工仕事、野球などで肘関節の酷使することで起こるもの、関節炎、血友病や先天異常などが挙げられます。
変形性股関節症とは、何らかの原因で関節軟骨が変性・摩耗したり、骨の変形が生じることによって運動障害や痛みを生じる病気です。
主に関節部の疼痛と機能障害があり、初期は運動後や長く歩いた時などに関節部、臀部、太もも、膝の上などに鈍い痛み、こわばり、重い感じなどが起こります。変形が進行し進行期になると、歩きだす時に股関節部に痛みを感じる「始動時痛」を感じ、疼痛が股関節部に限定されていきます。
「膝の注射は痛い」とよく言われますが、当院では今までの経験から痛みの少ない注射を行います(個人差はあります)。注射を刺す際の痛みの軽減方法は、針を細くすることは当然ですが、注射の仕方や刺す位置などいろいろな要因があります。安心して注射を受けられることで、早く症状が改善することが期待できます。
膝関節の左右にある内側半月板、外側半月板が何らかの原因で損傷し、断裂した状態をいいます。原因としては、スポーツや怪我などの外傷により膝にひねりがかかって生じるケースと、加齢でもともと傷つきやすくなっている半月に軽微な外力が加わって損傷してしまうケースとがあります。
膝関節の中にある膝前十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯などが、スポーツや怪我などの外力により切れ、関節にゆるみを起こしてしまうものです。原因としては、スポーツなどで強い力が膝に加わる、転倒して硬いコンクリートに脛をぶつける、交通事故で車のダッシュボードにぶつけるなどがあり、その外力の方向に応じて様々なタイプの靭帯損傷を生じます。
何らかの原因で関節軟骨が変性・摩耗したり、骨の変形が生じることによって運動障害や痛みを生じる病気です。 変形が進行し進行期になると、歩きだす時に股関節部に痛みを感じる「始動時痛」を感じ、疼痛が股関節部に限定されていき、更に進行すると、運動時にも痛む「運動痛」が現れ、股関節部の動きが制限され、最終的には安静時にも強い痛みが生じるなど、日常生活に支障をきたすようになります。
大腿骨を支える臼蓋の形状が何らかの原因により不完全なため、股関節痛を起こす病気です。関節部分がうまくかまわずに生活することにより、軟骨への負担が蓄積され、関節を消耗し痛みをともないます。 症状の進行とともに痛みは強くなり、進行性の関節疾患のため擦り減ってしまった軟骨はもどることなく最悪の場合、歩行障害に至ります。
しびれの原因は様々です。
一般的には、首や腰の変形、ヘルニアなどが挙げられますが、その他にも脳、脊髄などの神経が障害されたもの、血流障害によるもの、自律神経の障害、筋肉や関節の障害によるしびれなどがあり、脳梗塞など、放置すると危険な病変が隠れている場合もございますので、些細な症状でも軽視することなく、まずは受診して頂くことをお勧めします。