泌尿器科の主な症状泌尿器科の主な症状

整形外科専門医の診察は、月曜午後2時半~6時まで、水曜午前午後、金曜午後2時半~6時まで、土曜午前9時~12時半まで(受付終了は診察終了30分前まで)その他の時間は院長が診察いたします。

患者の気持ち

女性の皆様へ女性の皆様へ

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比較的なじみが低く、敷居が高い泌尿器科について、検査を中心にご説明させていただきます。
基本的には婦人科と違い、内診はいたしません。ただ、以下に紹介させていただいた、骨盤臓器脱や、尿道の腫瘤(尿道カルンクル)が疑われる場合は、最低限内診させていただくこともございます。
一番重要なのは、尿検査と問診になります。その他、診断および治療効果判定や副作用確認のために、腹部超音波検査、尿流測定検査(尿の勢いなどを調べる検査)を施行いたします。いずれも侵襲のない(痛くない、お体を傷つけない)検査です。必要に応じて、採血検査やレントゲン検査(特に尿路結石症の方)を施行いたします。

主な女性泌尿器疾患は、腹圧性尿失禁、過活動膀胱、骨盤臓器脱、間質性膀胱炎 などの下部尿路症状を伴う良性疾患で、生活の質の疾患です。これらの疾患は日常的な活動制限などの身体的ダメージのみならず、就業困難や外出に対して消極的になるといった社会活動の制限も招き、結果的に社会的孤立感から精神的なダメージをも受けることにもなります。
私たちは、こうした病気を正確に診断し、的確な治療を施行し、症状の改善をはかることで、皆様の生活の質を少しでも向上させることのお手伝いができればと考えております。

以下に簡単ではございますが、女性に多い泌尿器科疾患についてご紹介いたします。
ご参考にしていただければ幸いです。

腹圧性尿失禁

女性の尿失禁保有率は日本排尿機能学会の調査では40歳以上で43.9%。 診断には問診が重要です。(尿が漏れる状況や、尿もれでどんな時に困るのか、その他の排尿状態で困っていることはないか、治療中の病気や内服薬の確認、分娩歴や手術歴など)
また尿検査や残尿測定検査といった非侵襲的検査のみで、多くの場合、診断や治療方針が決まります。しかし、手術治療などを希望される方は内診やパッドテスト、レントゲンなどが必要となり、その場合には昭和大学病院を紹介させていただきます。
当院での治療は骨盤底筋体操と生活指導、薬物療法が中心になります。

過活動膀胱

比較的新しい症状であり、尿意切迫感があれば診断となります。 加齢とともに有病率が上昇します。

女性の排尿障害

女性排尿障害は正しく診断されないことが少なくなく、実際には多くの潜在患者が存在すると考えられています。
排尿開始がスムーズでない、腹圧をかけている、尿が勢いよく出ない、トイレに入っている時間が他人より長いと感じる、などの症状があります。 その原因は多岐にわたり、薬剤性、骨盤内の手術後、神経性、骨盤臓器脱、心因性、原因不明の膀胱の筋力低下などがあげられます。
治療法はさまざまですが、現状では病態の正確な診断が困難である場合が少なくないため、まずは保存的治療(内服治療など)を行い、症状の経過を見ます。

骨盤臓器脱(性器脱)

膀胱、子宮、直腸などの臓器が膣から脱出した状態のことです。
会陰部違和感、下垂感、脱出感、排尿困難、過活動膀胱といった症状や、入浴はトイレでピンポン玉のようなものが手に触れる、歩くとき何かが擦れる感じがする、などで気づくことが多い病気です。 海外では閉経後から80歳までの女性の40%で認められたという報告もあり、日本でも10万人以上の患者が存在すると考えられています。
診断には最低限、内診が必要となります。 治療方法は患者様の意思が最優先ですが、手術を要する場合が多いです。その場合は昭和大学病院を紹介させていただきます。
手術治療以外では、日常生活の改善や骨盤底筋体操で対応します。

間質性膀胱炎

排尿後に軽減・消失することが多い膀胱痛・不快感、頻尿、尿意切迫感、下腹部痛、骨盤痛、など多彩な症状をもたらす病気です。 また、寒冷、食事、疲労、生理などで症状が左右されることが多い、原因不明の膀胱の慢性炎症疾患です。 診断は自覚症状が重要で、その他の病気が否定できて、下すことができます。 そのためには、問診と、尿検査、尿細胞診、腹部超音波検査などを施行します。 治療ですが、原因が不明のため根治治療は存在しません。麻酔をかけての内視鏡手術(膀胱水圧拡張術)が中心ですが、効果不十分であることも少なくありませんし、当院では施行できません。当院では、内服薬治療と食事内容や水分摂取量、ストレスコントロールなどの生活指導を行っております。

排尿の異常排尿の異常

尿が漏れる(くしゃみや咳、重いものを持つ時)(腹圧性尿失禁)

加齢や出産後の影響など

尿が漏れる(トイレに行こうとして間に合わない)(切迫性尿失禁)

過活動膀胱、急性膀胱炎、神経因性膀胱

尿が出る時や、出た後で痛む

急性・慢性膀胱炎、尿道炎、前立腺炎、間質性膀胱炎、性器ヘルペス

射精時の痛み

前立腺炎、尿道炎

下着に膿が付く

急性膀胱炎、尿道炎、亀頭包皮炎

何度もトイレに行きたくなる(頻尿)

膀胱炎、尿道炎、慢性膀胱炎、間質性膀胱炎、前立腺炎、前立腺肥大症、過活動膀胱、尿路結石、膀胱癌

尿が出にくい、尿の勢いがない(排尿困難)

膀胱炎、前立腺炎、尿道炎、前立腺肥大症、過活動膀胱、尿道狭窄、神経因性膀胱

夜何度もトイレに起きる(夜間頻尿)

膀胱炎、前立腺炎、前立腺肥大症、神経因性膀胱、過活動膀胱、夜間多尿、不眠症

排尿してもすっきりしない、残っている感じがする(残尿感)

膀胱炎、前立腺炎、尿道炎、前立腺肥大症、過活動膀胱、尿路結石、膀胱癌

排尿に時間がかかる

膀胱炎、前立腺炎、尿道炎、前立腺肥大症、過活動膀胱、神経因性膀胱

急にトイレに行きたくなる、トイレががまんできない

過活動膀胱、膀胱炎、前立腺炎、尿道炎、前立腺肥大症、膀胱癌

排尿後に尿が滴下する(下着を濡らす)

前立腺肥大症

血尿血尿

尿に血が混じる(痛みを伴わない)

癌(腎癌、膀胱癌、尿管癌、前立腺癌)、腎動静脈奇形、腎炎、運動後の血尿

尿に血が混じる(痛みなど、何らかの症状を伴う)

尿路感染症、癌(腎癌、膀胱癌、尿管がん、前立腺癌)、腎梗塞、尿路結石(腎、尿管、膀胱)

尿潜血陽性(検診などで指摘)

尿路感染症、癌、運動後
※女性の場合、生理、性行為、膣疾患などで陽性を呈している場合が多い。
※検診で発見される割合は0.2~16%、43%は原因不明。

疼痛疼痛

腰痛(左右どちらかの場合)

尿管結石、腎盂腎炎、前立腺炎

脇腹から下腹部の痛み

尿管結石、腎盂腎炎、前立腺炎、精巣捻転症

下腹部痛

膀胱炎、前立腺炎、慢性膀胱炎、尿管結石

尿が貯まると、下腹部が痛い

間質性膀胱炎、膀胱炎

陰嚢の症状陰嚢の症状

陰のうが痛い

精巣上体炎、精巣炎、精巣捻転症、前立腺炎、尿管結石、精巣腫瘍

陰のうが大きくなった(疼痛あり)

精巣上体炎、精巣炎、精巣腫瘍、鼠径ヘルニア

陰のうが大きくなった(疼痛なし)

陰嚢水腫、精巣腫瘍、鼠径ヘルニア、精索静脈瘤

陰茎の症状陰茎の症状

陰茎が痛くなった

包皮炎、かんとん包茎、性器ヘルペス、尿道炎、前立腺炎

赤ちゃんや幼児が陰茎を痛がったり、排尿時痛を訴える

包皮炎、かんとん包茎、尿道炎

陰茎の腫瘤

尖圭コンジローム、真珠様陰茎小丘疹、外尿道口嚢胞

ED(勃起障害について)ED(勃起障害について)

EDとは性行為などをするときに、充分な勃起力を得られず、性欲はあるのに満足のいく性行為が行えなかったり、勃起しなかったりすることを言います。
身体的、精神的なストレスや年齢的なことが原因で勃起障害になるケースが多いのですが、恥かしく誰にも相談できないと思い自分の心の中にしまってしまう方々が多いのが現状です。しかし、EDは治らない病気ではありませんので、恥らうことなく、ぜひ早い段階で専門医にご相談頂き、男性としての自信を取り戻して頂きたいと思います。

そして、バイアグラ、レビトラ、シアリスといった内服薬による治療から、生活習慣における関連因子を取り除くことに至るまで、心身の健康を取り戻すことはもちろん、大切なパートナーとの関係もより良いものになるよう、十分なご説明とご相談に基づき治療を行って参ります。

男性更年期について男性更年期について

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更年期障害は女性特有のものではなく、男性にも起こります。 男性ホルモンの低下や加齢、心身の過度のストレスなどが原因となって、動機・頭痛・発汗・ほてり・のぼせ・手足のしびれ・倦怠感・無気力・不眠・うつ・性機能症状など、さまざまな不快な症状が現れる現象です。 最近になりやっと男性の更年期障害も知られてきましたが、女性の更年期ほどにはまだ認知されていないことも多く、周囲の理解が得にくい分、深刻な問題といえます。

具体的な症状として、

1.精神・心理症状

落胆、抑うつ、苛立ち、不安、神経過敏、生気消失、疲労感

2.身体症状

骨・関節・筋肉関連症状、発汗、ほてり、睡眠障害、記憶・集中力の低下、肉体的消耗感

3.性機能関連症状

性欲低下、勃起障害(ED)、射精感の減退

などがあります。
また最近はLOW症候群という言葉もマスコミなどで取り上げられてきております。
簡単に説明しますと、

LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)

加齢による男性ホルモン低下に起因する、性腺機能低下およびその他の症状を呈する状態。
その症状・徴候は男性更年期症状とかなり似ていますが、一番の違いは、男性更年期は必ずしも男性ホルモンの低下を伴わない場合があるということです。ただ一般的には、ほぼ同じ意味のことばと認識していただいてよろしいかと思います。

治療は、LOH症状を有する40歳以上の男性で、血中遊離型テストステロン(男性ホルモン)が低下している場合は、男性ホルモン補充療法の適応となります。 もちろん、投与禁忌の場合や副作用もありますので、施行に関しては十分に説明させていただきます。
うつに関しては、薬物療法や、精神科・心療内科などにコンサルトさせていただく場合があります。 勃起障害に関しては、内服薬が基本になります。 また、漢方薬を使った治療も行っております。

診断は主に、問診と採血で行います。 勃起障害の内服薬以外は保険診療で行えますので、症状がつらい場合はあまり我慢せず、ご相談していただければと思います。

その他その他

精液に血が混じる

前立腺炎、前立腺癌、*治療が必要でないことが多い

性交時に満足が得られない。満足のいく性行為に十分な勃起を達成できない、もしくは維持できない

勃起障害(ED)

倦怠感・めまい・イライラ・睡眠障害・物忘れ・精神不安・勃起不全(ED)・筋肉量の低下・体毛の変化(ヒゲが薄くなる等)

LOH症候群、男性更年期障害

発熱と尿に関する症状を伴う場合

腎盂腎炎、前立腺炎、精巣上体炎

検診などで血清PSA高値といわれた場合

検診などで血清PSA高値といわれた場合